宋代の皇帝権力と士大夫政治

          目 次

序章
 第1節 本書の基本的構成について
 第2節 本書における幾つかの概念について

第1章 総説1――思想史の視点からの考察  
 第1節 研究の経緯と方法
 第2節 皇権の概念と考察の範囲
 第3節 士大夫の皇権観
 第4節 君主の自律意識

第2章 総説2――政治史の視点からの考察      
 第1節 相互制約的な君臣関係
 第2節 派閥政治下の台諫
 
第3章 「聖相」李
     ――君臣関係のケース・スタディー(その1)――
 小引
 第1節 真宗とその時代
 第2節 「大用を蒙むる」
 第3節 太子の師と王佐
 第4節 「文武の大政を総ぶ」
 第5節 「最も大臣の体を得」
 小結  
  
第4章 「平世の良相」王旦     
     ――君臣関係のケース・スタディー(その2)――
 小引
 第1節 一朝宰相
 第2節 三槐、蔭と成る
 第3節 「朕の心属する所」
 第4節 「大事に任ずるに堪う」
 第5節 「務めて故事を行う」
 第6節 「謗有りても校わず」
 第7節 「賢を進め不肖を退く」
 第8節 「事大小と無く、旦の言に非ざれば決せず」
 小結
 
第5章  「使気の寇準」                   
     ――君臣関係のケース・スタディー(その3)――
 小引 
 第1節 立太子
 第2節 天子を左右
 第3節 政界の浮沈
 第4節 再び宰相権を執る
 第5節 クーデター未遂
 小結
 
第6章  「[病垂+嬰]相」王欽若                 
       ――君臣関係のケース・スタディー(その4)――
  小引
  第1節 才幹で皇帝に接近
  第2節 詭計で人を中傷
  第3節 阿諛で皇帝に従う
  第4節 「天書」で皇帝を惑わす
  第5節 権謀で天寿を全うす
  小結

第7章 「権臣」丁謂
 ――君臣関係のケース・スタディー(その5)――
  小引
  第1節、立派な才子と有能な官僚
  第2節、「大計余有り」と「東封西祀」
  第3節 宋代権相の第一人者
  小結

第8章 皇帝の代弁者か
      ――真宗朝の翰林学士を中心に――
 小引
 第1節 宋朝の制度および真宗朝の翰林学士に関する若干の統計
 第2節 士大夫層のエリート 
 第3節 翰林学士と皇帝および執政集団との関係
 第4節 派閥政治下の翰林学士
 小結

第9章 宋代士大夫の精神世界の一側面
      ――范仲淹を中心に――
 小引
 第1節 「国家の不次の恩を荷い、報ずる所以を思う」――報恩論
 第2節 「少小より功名を愛し」――愛名論
 第3節 「一心の戚を以て天下の憂いを忘れず」――憂患論
 第4節 「儒者の報国、言を以て先と為す」――進言論
 第5節 「能く天子を左右するを大忠と為す」――皇権論 
 第6節 「名節、疵無し」か、「甚だ風俗を壊る」か――小結にかえて

終章
 第1節 真宗朝から見た皇権と君臣関係
 第2節 皇権の位置づけ
 第3節 唐宋変革論についての私見
 第4節 皇権が象徴化に向かった歴史的な要因
 第5節 残される課題

あとがき
真宗朝大事年表
参考文献
事項索引  
人名索引
  

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